昨年の東京五輪では男女とも残念ながらメダル獲得はならなかったバレーボール。今年は世界選手権開催年ですのでリベンジの活躍が期待されるところです。
ところでバレーの国際大会といえば五輪の翌年には「グラチャン」、前年にはW杯が定番。毎年これら大きな世界大会が開かれるのが通例のはずですが、ここ数年「グラチャン」「W杯」の話をとんと聞きません。
実はいつの間にか(?)グラチャンとW杯は廃止されていました!一体理由はなぜ?じゃあ今の世界大会の種類はどうなってるの?バレー国際大会の現状を調べてみました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)

バレーボールの世界大会の種類まとめ
日本では昔から人気根強いバレーボール。W杯などの地上波TV中継も高視聴率で知られていましたが、どうもここ数年で事情が大きく変化しているようです。
その理由は国際バレー連盟(FIVB)による国際大会の大幅な見直しです。まず2022年現在における、バレーボール世界大会の種類を以下にまとめてみました。
👦男子日本代表紹介1⃣5⃣👦
/#バレーボール#ネーションズリーグ 🏐
明日よる9時 女子 vs🇰🇷韓国 BS-TBS
\最後は #石川祐希 選手 (26)です🥰
🇯🇵の頼れるキャプテンであり、絶対的エース✨✨
石川選手を中心に、#VNL2022 でまずは上位8チームの決勝ラウンド進出を目指します💪@JVA_Volleyball pic.twitter.com/kxgYrfFFBs— TBS バレブー (@TBSvolleyboo) June 1, 2022
ネーションズリーグ
従来行われていた男子のバレーボール・ワールドリーグと女子のバレーボール・ワールドグランプリを再編し、18年に新たに始まった毎年開催の大会。
世界の16代表チームが男女それぞれ2プールに分かれ、各国を転戦しながら予選、決勝と進んでメダルを争います。今年は男女合計12都市で開催、男子では7月に日本で予選が行われます。

「FIVBバレーボール #ネーションズリーグ 2022 予選ラウンド第1週アメリカ大会」に出場する #火の鳥NIPPON の選手14人が発表されました🔥
眞鍋ジャパン初戦は
日本時間6月2日(木)
韓国戦🇰🇷です!
BS-TBS にて夜9時~放送します‼️#バレーボール #Breakthrough#VNL2022 https://t.co/eJd4CSUqKU https://t.co/uc6yjN9ptL— TBS バレブー (@TBSvolleyboo) May 30, 2022
世界選手権
FIVBが初めて創設した世界大会で、最も伝統がありバレー界の頂点を決める大会。男子は1949年、女子は1952年に始まり、62年からは4年に1度、オリンピックの中間年に開催されています。
出場国数は男女とも24チーム。予選から含めると決勝まで2年に及ぶ大きなイベントです。日本は98年から2018年までの6大会中4大会を開催するなど、ファンに馴染み深い大会でもあります。

オリンピック
五輪でバレーボールが正式種目になったのは64年の東京五輪から。男女とも12チームが出場。出場権は開催国のほか5大陸代表各1チームと、オリンピック開催前年に行われる予選会を勝ち抜いたチームに与えられます。
日本代表は男子が60~70年代の黄金時代に金銀銅メダルをそれぞれ1個ずつ、女子も同時期の「東洋の魔女」時代を中心に金2、銀2、銅2個を獲得しています。
ワールドカップ廃止の理由
前述したように、バレーボールの現世界大会は大きく3つ。4年に1度の五輪、世バレと毎年のネーションズリーグです。では長く「4大大会」とされてきたW杯やグラチャンはいつなくなったのでしょうか。
FIVBは競技人気てこ入れを目指し、数年前から国際大会を大幅に見直し。報道によると、FIVBは20年、ネーションズリーグの格を上げる一方、ワールドカップ(W杯)とワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)は廃止することを決定。
これによりW杯は19年、グラチャンは17年が事実上最後の大会となってしまいました。このようにドラスティックに世界大会が再編された大きな理由は「お金」とされています。
日本開催が多い理由とリンク
W杯は77年以降、12大会連続で日本で開催。ほぼ日本開催が固定され放送はフジテレビが独占。グラチャンも93年の創設以来全大会が日本開催で、放送は日本テレビが行ってきました。
世界選手権も上記のように日本開催が非常に多数。その理由は「日本ではバレーが人気で視聴率が高く、TV局が多額の放映権料をFIVBに支払ってくれる」からだとされます。

しかし世界各国のバレーの実力が上がり、日本の上位進出が難しくなるにつれ視聴率も低下。18年の前回世界選手権を放送したTBSは億単位で赤字になったそうです。
一方でFIVB側は収入増と人気アップに躍起で、今後の大会運営で日本側との交渉が難航した可能性も。一方中国、ポーランドなど潤沢な資金力で大会を誘致する国も現れ、FIBAとしてはW杯などで日本一国に頼る従来のやり方をやめ、各世界大会や五輪予選開催を公募制にして「最もお金がある国から、なるべく多くもらう」考え方にシフトしたとみられます。
FIVBランキング#VNL2022 pic.twitter.com/kXsQfhkCR9
— ぺぴん / Pepin (@tekkonhebi) June 1, 2022
「日本偏重」の弊害・批判
日本では地上波テレビ離れが進み、バレーのみならず軒並み番組視聴率が低下傾向。テレビ局の経営も悪化しており、今や巨額な放映権料を払うスポーツ中継は五輪、サッカーW杯などに絞らざるを得ないのが実情です。
一方で、長年の「日本べったり」にバレー界で批判が起きたことも見直しの一因との指摘があります。
例えば、ゴールデンタイムの放送時間に合わせるため日本戦は日時が前々から固定されているのに、他国は「ナイター翌日に早朝試合」といった強行スケジュール。CMに合わせ日本代表だけタイムアウト時間が調整されるといった「不公平感」も、他チームから指摘されていました。

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こうした情勢の変化もあり、今年の世界選手権は公募方式とされ、コンペで開催内容が評価されたオランダとポーランドの共催に決まりました。日本も応募したものの、中身の魅力に欠け落選するという「屈辱」でした。

まとめ
わかりやすくまとめると
- バレーボールのW杯とグラチャンが実は廃止されていた!衝撃事実
- 現世界大会は世バレ・五輪・ネーションLだけ。W杯は19年が最後
- TV局赤字、放映権料高騰、日本贔屓批判などで「脱日本偏重」へ