ウクライナ侵攻で、核の使用さえちらつかせるロシアのプーチン大統領に、暗殺という事態が起これば、全面核戦争が発生する危険ありと警告する記事が出ています。
核戦争のスイッチをAIが押すという死の手とは?ロシアに現在存在するのでしょうか?
種々の資料にあたり、その真偽を確かめました。

ロシアの死の手とは?
ロシアの死の手とは?どんなことを指すのでしょうか?
ロシアには、「死の手」Dead Handと呼ばれる自動制御核報復システムがソ連の冷戦時代から稼働しています。
冷戦時に、ソ連で、核兵器施設を司る司令部が敵の核ミサイル一発で破壊され、電子戦兵器によって戦略核戦力を制御する標準無線通信が妨害されることを懸念し、核ミサイルを装填したすべての大陸間弾道ミサイル・サイロから報復攻撃を行える、信頼性の高いシステムの構築を目指しました。
そのシステムは
発射後にソ連領内にあるすべての核ミサイルに対して敵国に向けてミサイルを発射する指示を出す司令塔となる大陸間弾道ミサイルからなります。
飛行ルートの情報と、飛行中に他のミサイルに送る無線信号を予め入力されたこのミサイルは、核攻撃の直撃に耐えられるサイロに装填されることとなりました。
1970年代半ばから、1970年代末までに試作品が軍事試験されました。
UR-100N(NATO側が「スティレット」と呼ぶ大陸間弾道ミサイル)が新兵器のベースとなり、強力な無線通信装置を備えた専用の新弾頭も開発された。
初期にミサイルが高度4000メートルで4500キロメートルの距離を飛び、飛行中に他の施設に無線信号を送れることを確認しました。
1984年11月、司令塔ミサイルが白ロシア・ソビエト社会主義共和国から発射され、カザフスタンのバイコヌール近くのサイロに発射指示を送ることに成功した。サイロから打ち上げられた大陸間弾道ミサイルR-36Mは、指定されたカムチャツカのクラー試験場の目標を仕留めることに成功した。
1985年、敵国からの核攻撃を想定した旧ソ連軍が、確実に報復攻撃を行えるようにするための死の手の運用が始まりました。
コスビンスキー山にある方に、「死の手」へ無線で信号を送る地下アンテナが設置されています。米国の核攻撃によって核の指揮系統が機能不能に陥った際に、半自動的にロシアによるミサイル報復を保証するべく設計されたロケットに発射命令を送るためのものです。(1997年4月1日付けのワシントンタイムズの記事、CIAの秘密報告書を引用)
ロシアが壊滅状態になっても、このロケットだけは飛び立って、そこから、発射信号を各地にある核ミサイルに送ろうというわけです。
2003/11には、読売新聞が、「米国の先制核攻撃で国家指導部が全滅した場合、ほぼ自動的に、残る核ミサイルを米国に向け発射する旧ソ連の核報復システム「死の手」が現在も稼働中であることが1日までに、複数のロシア軍部筋の証言で判明した。」と報じています。
しかもこのシステムは、最大7000キロメートル離れた地点で発射されたミサイルを検知できる「ヴォロネジ」級レーダーなど、新しい電波探知手を統合し、無線信号を遮断する新興の電子戦兵器に耐え得るよう弾頭など何度か改良されています。
攻撃は核を搭載した極超音速ミサイルによって行われると想定され、これは日米がイージス艦や陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」などが追跡・迎撃を試みても、発見からものの数分で着弾してしまう極超音速ミサイルを完全に防御することは、ほとんど不可能と見られています。

嘘か?本当か?
ロシアに死の手のシステムが存在し、現在運用されているのはかなり確実と言えます。
従って、ロシアに対する核攻撃があった場合に、このシステムが起動し、世界核戦争が起こることは十分あり得ます。
ただ、プーチン大統領が暗殺された場合に、直ちにAIが国家の危機を読み取り、このシステムが起動するかどうかは分かりません。
薄れゆく意識の中で、世界を道連れに、スイッチを押すかもしれませんし、側近がおしとどめるかもしれません。
でもそこに、日本を含め人類全体の命運がかかっていると考えると恐ろしいことです。
2022/2/2付のニューヨークポストの
「AIに核兵器を管理させると、第三次世界大戦の火種になりかねない」の記事から「死の手」についての情報をまとめてみましょう。
核兵器を含む多くのAI軍事システムは、すでに世界中で導入されています。
自律型核兵器の最大の問題は「エラー」であると専門家は言っている。
近年、ロシアはいわゆる「終末装置」、通称「死の手」の改良も行っている。
核戦争における最終防衛ラインであるこの装置は、ロシアのすべての核兵器を一度に発射し、敵の完全破壊を保証する。
冷戦時代に初めて開発され、ここ数年でAIによるアップグレードが行われたと考えられている。
死の手システムは、国家の核の司令塔が殺されるなどして機能しなくなった場合に備えて、バックアップを提供するためのものです。
また、プーチン大統領は、2027年までに完成予定の、2メガトンの核パワーで敵の海軍基地を一掃するよう設計されている核ドローン「ポセイドン」を発表しています。
大陸間核動力型原子力武装自律魚雷」、「自律型海中ロボット」と表現され、核戦争時の第2攻撃兵器として使用されることを想定している。
「自律的に何ができるのか」に大きな懸念が示されています。
以上からロシアで、AIを使った死の手が稼働していることはかなり確かだと思われます。

ロシアの死の手に関するSNSの反応

でもあれはロシアの国家指導部が全滅したときに作動するようになっている自動報復システムで、プーチン一人が暗殺されても動かないと思うのだが。


ロシア滅亡。ロシアの『死の手』が作動。
数百機の核ミサイルが降りそそぐ。
HKS:Human killing systemとでも言うかな?


自分が死ぬくらいなら全人類を巻き込んでっていう典型的な破滅主義者
死の手を止めれるのはロシア技術者しかいないね
まとめ
わかりやすくまとめると
- ロシアの死の手とは、自動制御された核報復システムで、ソ連の冷戦時代から稼働しています
- ロシアが核攻撃を受けた場合、自動的に探知して、発射信号を各地の全国の核ミサイルに送る無線通信装置を備えたミサイルを発射するシステム
- プーチンは世界を道連れにする気かとの驚きとともに、リーダー一人の暗殺により、自動的に死の手が起動する点には疑問がありとのコメントも

関連