プロ野球(NPB)2022は開幕から2か月弱。40試合ほどを消化しパリーグでは1位の楽天、2位のソフトバンクが勝率6割超えと序盤戦好調な出足です。
一方で最下位日本ハムに次いで5位に低迷するのが千葉ロッテマリーンズ。チーム成績もさることながら、このところロッテといえば「審判団とのトラブル」で球界中の話題持ちきりです。なぜロッテは審判と仲が悪い?これまでの経緯や球界反応、今後の見通しなどをまとめました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)

ロッテマリーンズは審判団となぜ仲が悪いの?
昨季は最後までオリックスとリーグ優勝を争い、今年も上位争いに加わるとの予想も多かった千葉ロッテマリーンズ。しかし41試合を終えて借金5、最下位日ハムと2ゲーム差の5位と、スタートダッシュには完全に失敗してしまいました(5月18日現在)。
交流戦に向けチームの奮起が求められるところですが、そのロッテといえば、ここ最近はプレー自体より「審判との対立」ばかりがニュースになっています。一体どうしてこうなったのか、事情や経緯などをまとめました。

なぜ白井球審はレアードの英語を理解できたのか 元NPB審判員記者が米国で体験した「罵倒研修」― スポニチ Sponichi Annex 野球 https://t.co/G1b8vKlPJb
— スポニチ野球記者'22 (@SponichiYakyu) May 15, 2022
ロッテと審判団が対立?の経緯
「ロッテvs審判団」バトルの発端は、4月24日のオリックス戦でした。完全試合を成し遂げ一躍球界のヒーローになった佐々木朗希投手の先発試合で、2回に佐々木投手の直球を白井一行球審がボールと判定。
外角の際どいコースだったため、思わず佐々木投手は苦笑いしてマウンドから1、2歩球審の方向に。すると白井球審が逆に険しい表情でマウンドまで詰め寄ってくる異例事態になりました。
慌ててロッテの松川捕手が間に入り取り成そうとしましたが、TV画面では白井球審が怒りの表情で佐々木、松川両選手を〝叱責〟しているようにも見え、ネットは「球審逆ギレ」「白井やり過ぎ」と大炎上しました。

短期間に「ロッテvs審判」対決3連発
ところがこの「佐々木騒動」冷めやらぬ5月14日、またもオリックス戦で問題が発生。9回裏2死1、2塁の最後のチャンスにロッテのエチェバリア選手が打席に立ったものの、見逃した球がストライク判定で三振ゲームセット。ロッテが「審判のジャッジで敗れる」形になりました。
納得いかないエチェバリア選手が体で不満を表明。井口監督もベンチを飛び出し福家英登球審に詰め寄り猛抗議しました。これを受け嶋田3塁塁審が「侮辱発言があった」と井口監督を退場処分にしました。
さらに翌15日のオリックス戦では、2回先頭打者のレアード選手がやはり見送った球を「ストライク」と判定され三振に。怒るレアード選手が去り際に何かを発言、白井球審は同選手が暴言を吐いたとして退場処分にしました。
球審白井さんレアードを退場に#chibalotte pic.twitter.com/Ia6QPe6Uhx
— K-BAY (@k_bay25) May 15, 2022

両者の言い分と対応
1度目の井口監督退場について、審判側は「規則上ストライク・ボール判定に抗議はできない。抗議目的でベンチを出てはダメと警告したが聞かなかった」。2度目のレアード選手は「英語で暴言を吐いた」ため退場処分にしたと説明。
一方井口監督は「ボールはボール。しっかりとジャッジしてほしいということを言っただけ」と冷静に意見を述べたことを強調しました。
この退場騒動を受け、NPBの斉藤コミッショナーはロッテの井口監督とレアード選手にそれぞれ厳重注意と制裁金10万円の処分を科しました。
またNPB理事会と12球団実行委員会は、審判員が冷静な対応に努めることをあらためて確認。審判団も全員ミーティングを行ったり、NPBと選手会も審判・チーム間のコミュニケーションの改善について意見交換するなど、各所で対応が行われたとのことです。

試合後の審判の報道対応です。#chibalotte https://t.co/HvNAWpBNxQ
— 金子真仁(日刊スポーツロッテ担当) (@nikkan_kanekob) May 14, 2022
今後への影響は?
形式上は両者がそれぞれ制裁や改善対応を行ったことで、一応は収まった形の「ロッテvs審判バトル」。ただ野球界のOBや大物選手たちはこの騒動に百家争鳴で、あらためて「野球の審判とチームの関係とは?」「審判の判定とは?」が大きな論点に浮上しました。
以下にこれまでにSNSやメディアで発言された主な賛否の意見をまとめました。
◆新庄剛志日ハム監督
・(佐々木への球審詰め寄りに)あそこまでする必要はあるのかと思った。
◆ダルビッシュ有投手(パドレス)
・選手も散々(不満を)態度に出すんだから、審判にも出させてあげるのが当然。
◆大久保博元氏(元楽天監督)
・白井球審だけが悪く言われるのはおかしい。佐々木はマウンドを降りる仕草をした。判定への違和感をあからさまに表に出した彼に原因の一端がある。
◆広岡達朗氏(元西武監督など)
・審判の権威は絶対。ストライク・ボールの判定に文句は言えないからロッテ側の態度は許されない。
・ただ審判も神経過敏になりすぎ。権威にふさわしい審判技術を得るためにもっと勉強、努力しなければ。
・審判と球団双方のレベルアップにコミッショナーが中心となって早急に対策を立るべきだ。これらの問題の根底にはコミッショナーのリーダーシップ不足がある。
◆田尾安志氏(元楽天監督)
・井口監督の心情はよく分かる。僕が監督でも一言、二言文句を言いたくなるし、何も言わずに帰れと言うのは酷。
◆高木豊氏(元横浜など)
・レアードはあんなのでいちゃもんつけてたら野球にならない。今回は白井球審は全然悪くない。
◆伊東勤氏(元ロッテ監督)
・白井球審はベテラン。20歳の佐々木相手にあんなに感情的になる前に、イニング間とか間接的に監督に注意するなどのやり方があったはず。
・ただ不満を表情に出した佐々木には若さを感じた。経験が浅い。ロッテ首脳陣が指導してもよかった。
シーズン序盤でのこの「ロッテ審判事件」。他の球団でも再びジャッジを巡って大きな問題や議論が起きれば、騒動が再燃、長期化する可能性もありうるかもしれません。

2022年3、4月度の #大樹生命月間MVP賞 が発表され、パ・リーグ投手部門で #佐々木朗希 投手が初受賞しました。おめでとうございます!
▼https://t.co/C9aSQyibXR#chibalotte pic.twitter.com/iaCJCgwyyV
— 千葉ロッテマリーンズ (@chibalotte) May 13, 2022
ロッテと審判団仲悪い?SNSの反応

引用:https://twitter.com/fps72216557/status/1526870057027981313

引用:https://twitter.com/tanka_uta/status/1526899524324982784

引用:https://twitter.com/imai141421356/status/1526897971169595394

引用:https://twitter.com/erumo100/status/1526908149768196096
まとめ
わかりやすくまとめると
- 序盤低迷のロッテが、プレーよりも「審判とのバトル」で話題沸騰中
- 「佐々木詰め寄り」に続き、井口監督・レアードが2日連続退場処分
- 球界OBら「ロッテ悪い」「佐々木学べ」「審判勉強しろ」と百家争鳴