2022年5月11日は日米のプロ野球界で大変珍しい1日となりました。日本時間の当日お昼頃、MLBエンゼルスのリード・デトマーズ投手が、そしてその夜にはNPBソフトバンクホークスの東浜巨投手が、相次いで無安打無得点(ノーヒットノーラン)を達成したのです!
しかも米のデトマーズ投手はまだルーキー。堂々たるマウンドさばきで〝大物新人〟ぶりを見せた投手リード・デトマーズとは?その経歴や勝敗・防御率などの投球成績をまとめました。(出典:Wikipedia、MLB公式、スポーツメディアなど)

リード・デトマーズとは?
日本時間11日のMLB「エンゼルスvsレイズ」戦。試合前には大谷翔平選手の昨季MVPの表彰セレモニーが行われた記念すべき試合で、ホームのエンゼルスはトラウト、レンドーン選手ら主軸にも多く本塁打が飛び出す猛打爆発で、12-0と大勝しました。

そして何よりもこの日一番の主役だったのがリード・デトマーズ投手。5回まで走者を1人も出さず、6回表に四球で初めての走者(これが試合で唯一)を出したあとも落ち着いたピッチングを披露。全108球を最終回まで投げきり、球団史上12度目となる無安打無得点試合を達成しました。
これでデトマーズ投手は今季2勝目と、エンゼルス先発陣をローテの一角としてしっかり支えています。では「リード・デトマーズとは」どんなピッチャーなのか、プロフィールやこれまでの成績を順次見ていきましょう。

プロフィール
リード・デトマーズ投手は米イリノイ州出身の22歳。サウスポーの投手です。父親も若い頃カージナルス傘下のマイナー選手だったというアスリート一家。
高校時代の17年、一度MLBドラフト32巡目(全体950位)でアトランタ・ブレーブスから指名を受けたものの、この時は契約を拒否してルイビル大学へ進学しました。
19年には日米大学野球選手権の米代表に選出され、来日。チャイニーズタイペイと日本戦で先発し無失点と好投しています。日本戦では明大の森下暢仁投手(現広島)に投げ勝ったことでも話題となりました。
20年のMLBドラフトで、今度は1巡目(全体10位)でエンゼルスから指名を受けプロ入り。マイナーを経て、21年8月にエンゼルスとメジャー契約を結びアクティブ・ロースター入り。同日のアスレチックス戦で、ヤンキースにシーズン途中で移籍したヒーニー投手に代わってメジャーデビュー登板を果たしました。
フォーシームの球速は92~95マイル。憧れでもある同じ左腕クレイトン・カーショー投手(ドジャース)のようなカーブを最大の武器としています。
まだメジャー登板数も少なく「新人王資格」のあるデトマーズ投手ですが、今季序盤でいきなりの完璧な「ノーノーピッチ」。この調子で勝利を重ねれば、アリーグ新人王の筆頭候補となりそうです。
貴重な左腕の柱として、大谷投手らとともに好投を続けチームをポストシーズンへ導けるか、今後の登板も注目されます。


成績まとめ
リード・デトマーズ投手のメジャー通算成績は11試合登板(51.2イニング)、3勝4敗、防御率5.23です。以下に一覧でご紹介しましょう。(注:2022年シーズンは5月11日まで)
Season | Team | LG | 勝 | 敗 | 防御率 | 試合数 | 先発数 | 完投 | 完封 | HLD | セーブ | セーブ機会 | 投球回数 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | NP | HB | BB | IBB | SO | AVG | WHIP (1回あたりの被安打と与四球) | GO/AO |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2021 | LAA | AL | 1 | 3 | 7.4 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20.2 | 26 | 17 | 17 | 5 | 379 | 2 | 11 | 1 | 19 | 0.295 | 1.79 | 0.59 |
2022 | LAA | AL | 2 | 1 | 3.77 | 6 | 6 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 31 | 18 | 13 | 13 | 3 | 484 | 2 | 8 | 0 | 20 | 0.165 | 0.84 | 0.82 |
出典:https://www.mlb.com/player/reid-detmers-672282
リード・デトマーズの世界の評価




出典:https://www.youtube.com/watch?v=4yzPwOqGzZk
まとめ
わかりやすくまとめると
- MLBエンゼルスのルーキー左腕リード・デトマーズが無安打無得点試合
- 大谷のMVP式典の試合で球団史上12度目の快挙。2年目22歳で今季2勝目
- 好調続ければ新人王も。大谷らと共に投手陣支え悲願のプレーオフへ
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