ロッテ・佐々木朗希投手の無失点記録が4月24日のオリックス戦で、ついに途絶えました。それ以上に注目されたのが、2回、投球判定への不服を態度に出していた佐々木朗希投手に対し、球審が詰め寄る場面でした。
「審判員は、プレーヤー、コーチ、監督または控えのプレーヤーが裁定に異議を唱えたり、スポーツマンらしくない言動をとった場合には、その出場資格を奪って、試合から除く権限を持つ」という公認野球規則に則った警告の行動にあたるようです。
これほど強い権限を持つプロ野球の審判員になるにはどうすれば良いのでしょうか?また、お給料はどれくらいになるのでしょう?
#白井球審 が #佐々木朗希 の態度を注意 元審判部副部長「彼はまじめで熱いところがありますから」#chibalotte https://t.co/EaAFXLtV59
— 東スポ (@tospo_prores) April 24, 2022

プロ野球の審判員になるには?
プロ野球の審判員になるためのプロセスを見てゆきます(NPBホームページ、Wikipedia。参照)
プロ野球審判員は、日本プロ野球の試合における審判員で、正確性を担保できる技術力と、長時間試合に対応できる体力、精神力が必要とされています。
プロ野球の審判員への道
2013年にNPBが「アンパイア・スクール」を開設し、審判員となるためには、「アンパイア・スクール」の受講が条件となりました。
最新のアンパイア・スクールの募集要項は以下となっていました。
第8回NPBアンパイア・スクール
開催期間 2021年12月11日(土)~12月14日(火)(4日間)
会 場 ロッテ浦和球場(さいたま市南区)
講 師 NPB審判員(審判長含む)
応募資格 高卒以上(2022年3月高校卒業見込みの方を含む)
性別、身長、体重、視力、年齢などの制限はなし。
定 員 36名(応募者多数の場合は書類選考、オンラインによる面接を実施します)
受講料 48,000円(税込、宿泊費・10食分の食費込)
なお、2020年はコロナ禍で、見送られましたが、2019年までは、研修7日間、受講料83,000円でしたので、コロナが収束すれば、これに戻る可能性もあります。
修了後に、3名~4名程度の研修生に研修審判員の契約が交わされます。
(2017年度 4名、2018年度 3名、2019年度 4名)

研修審判員は、ルートインBCリーグと四国アイランドリーグplusに派遣され、来季以降の育成審判員契約を目指します。
「NPB育成審判員」に昇格しますと、2軍の試合にも出場ができるようになり、最長3年の育成期間内で最終試験に合格をすれば、審判員として「本契約」となります。
本契約後、最初は月2、3試合の1軍の試合から。残りは2軍で経験を積んでゆきます。1軍の試合にレギュラーで出場できるようになるには、研修・育成期間を合わせると最低10年はかかるということです。
現在の審判員、育成審判員、研修審判員の一覧が以下にあります。
https://npb.jp/umpires/2022/roster_umpire.html
審判員となる年齢の平均は26歳で、育成審判員になってから8年目で、出場試合数15試合、7年目で出場試合数0という審判員がいますので、確かに1軍をメインに担当する審判員となるためには、年月がかかります。
プロ野球の審判員のお給料は?
おおよその年俸を以下に表としました。
対象試合 | 年俸 | |
---|---|---|
研修審判員 | ルートインBCリーグ 四国アイランドリーグplus | 約102万円 |
育成審判員 | NPB2軍にも出場 | 約345万円 |
審判員 | NPB2軍のみの場合 | 約400万円 |
審判員 | 1軍 | 約1000万円 |
審判員となり、「1軍通算出場試合数500試合+年間72試合以上出場」の条件をクリアすれば、750万円の最低年俸が保証されます。
これに、球審や塁審など担当ポジション手当が試合ごとにつきますので、約年俸1000万円となります。
それでユーチューバーが増えてるんか!

まとめ
わかりやすくまとめると
- プロ野球の審判員になるにはNPBアンパイア・スクールの受講が必須など、プロセスを具体的に示しました
- 36名のアンパイア・スクール研修生から研修審判員として契約できるのが3名から4名の狭き門である
- 1軍の試合にレギュラーで出場する審判員となれば、手当てを合わせ約1000万円だが、そこに至るまで年俸は低く、育成審判員となってから少なくとも10年はかかる

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