数週間前から英国、スペイン、ポルトガル、イタリア、スウェーデンなど欧州で100人以上のサル痘の感染例が報告され、米国やカナダ、オーストラリアでも感染が報告され始めました。
WHOが、緊急会合を開くなど、各国保健当局は感染の急拡大を警戒しています。
サル痘は今後どうなるのでしょう?日本では?いくつかの予想をまとめました。

サル痘どうなる?日本は?
サル痘どうなるのでしょう?日本でも新型コロナ感染のようなパニックが起こる可能性はあるのでしょうか?
感染症「サル痘」が欧米で相次いで報告されています。天然痘より感染力低く、弱毒とのことです。
地理的分布 - サル痘のほとんどの症例は中央・西アフリカで発生しており、これまでは。帰国旅行者の散発的な感染が数カ国で報告されていました。
日本ではこれまで、事例はありません。
サル痘ウイルスは、サハラ以南のアフリカで数千年にわたりヒトに感染してきたと考えられています。
1970年代にコンゴ民主共和国でヒトの疾患の原因として初めて同定され、1970-80年の間に西アフリカおよび中部アフリカの熱帯雨林で、ネズミ、リス、サルなど小動物と接触した(感染した動物の体液との接触または咬傷)患者に59例発生しました(死亡率は17%)。
アフリカ以外では、後に述べる2003年の米国の事例があります。
今回見つかった英国や米国の患者にはアフリカへの渡航歴がない人もおり、感染経路が特定されていません。
サル痘ウイルスが変異などして、ヒトからヒトへの感染力が強くなったりしていると厄介なことになります。
詳しそうな人の予想まとめ
新型コロナのように感染者が急増し、多数の死者がでる可能性は低い
ヒトの飛まつ・体液・発疹などに触れることで感染する可能性はあるが、これまでの知見では、ヒトからヒトへの感染はまれとされる。
アフリカ大陸以外で初めて感染が確認されたのは2003年、アメリカで71人感染した事例で、感染源となったのは、ガーナからアメリカ・テキサス州にペットとして輸入されたアフリカネズミなどで、一緒に飼育されていたプレーリードッグに感染し、これをペットとして購入した多数のヒトに感染しました。この時、死者は出ていない。
致死率10%は、西アフリカおよび中部アフリカの熱帯雨林で、小動物(ネズミ、リス、サル)と接触した(噛まれることも含め)患者に発生したケースで、最近の事例では。致死率は3~6%程度とされており、ほとんどの患者は軽症で、自然治癒します。
サル痘、天然痘、新型コロナウイルス(COVID-19)の比較
感染症 | サル痘 | 天然痘 | 新型コロナウイルス(COVID-19) |
---|---|---|---|
ウイルス | サル痘ウイルス | 天然痘ウイルス | SARSコロナウイルス2 |
患者数 | 11カ国で100人以上 | 1980年根絶 | 2019年以降で累計5億人以上 |
致死率 | 3~6%程度 | 30~40% | 5.41%(日本国内、ピーク時) |
感染力 | ヒトからヒトへの感染はまれ | 非常に強い | 非常に強い |
ワクチン | 天然痘ワクチンが有効 | 天然痘ワクチン | 新型コロナウイルスワクチン |
天然痘ワクチンが有効で、感染を予防できる
今回サル痘の感染が広がったのは、多くの国で40年以上前から、天然痘の予防接種が行われなくなったことが、関係している可能性があるとみられている。
アフリカや米国の事例で天然痘ワクチンが有効であったことが報告されています。
したがって、天然痘のワクチン接種を行うことで感染対策が取れます。

SNSの反応まとめ

安心材料は、症状は一般に軽く、多くは治療せずに数週間で回復することと、ワクチンや治療薬もあること。



まとめ
わかりやすくまとめると
- 現在までの感染力などの知見から、サル痘は新型コロナほどの感染者や死者が急増する可能性は低い
- 感染を防ぐのに天然痘ワクチンが有効である点が大きく、速やかに対策が取れる
- 日本では、1976年に中止になるまで、天然痘ワクチンの1回接種が、行われて免疫を獲得しており、少なくとも40代半以上の者に、感染が広がる可能性は低いと考えられる

関連