現時点での国内女子賞金ランキング1位の西郷真央が、米国ツアーのため、参加しません。したがって、この大会で優勝し、5400万円を獲得すれば、現在7位の小祝さくらに至るまで、逆転できる可能性があります。
アースモンダミンカップの賞金はなぜこれほど高いのでしょう?他の大会と比較し、賞金配分についても調べました。

ネット中継もしてるで。マルチアングル等力入れているのがU-NEXT!
アースモンダミンカップの賞金配分
アースモンダミンカップ2022の賞金配分を見てゆきましょう。
まず、賞金総額が、国内ツアー最高額の3億円となった2021年の場合を確認します。
順位 | 選手名 | スコア | 賞金額(円) |
---|---|---|---|
優勝 | 菊池絵理香 | -20 | 54,000,000 |
2 | 西郷真央 | -18 | 26,400,000 |
3 | 西村優菜 | -11 | 21,000,000 |
4 | 堀琴音 | -10 | 16,500,000 |
4 | 金澤志奈 | -10 | 16,500,000 |
6 | 笠りつ子 | -9 | 9,000,000 |
6 | 申ジエ | -9 | 9,000,000 |
6 | 青木瀬令奈 | -9 | 9,000,000 |
6 | 藤田さいき | -9 | 9,000,000 |
6 | 上田桃子 | -9 | 9,000,000 |
11 | 小滝水音 | -8 | 4,560,000 |
11 | ユンチェヨン | -8 | 4,560,000 |
11 | 古江彩佳 | -8 | 4,560,000 |
14 | 林菜乃子 | -7 | 3,510,000 |
14 | テレサルー | -7 | 3,510,000 |
14 | 岡山絵里 | -7 | 3,510,000 |
4位5位11位14位に複数のタイスコアの選手がいます。
賞金総額3億円のビッグトーナメントを制するのは誰か? #菊地絵理香 #アース・モンダミンカップ #JLPGAhttps://t.co/TCBFJIqyhs
— ゴルフネットワーク (@golfnetwork_jp) June 22, 2022
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)に予選通過 50 人の場合の配分表の規定があります。
賞金総額1億円と、今回の3億円の場合の14位までの配分表を以下に示しました。
順位 | 総額1億円(万円) | 総額3億円(万円) |
---|---|---|
1 | 1800 | 5400 |
2 | 880 | 2640 |
3 | 700 | 2100 |
4 | 600 | 1800 |
5 | 500 | 1500 |
6 | 400 | 1200 |
7 | 350 | 1050 |
8 | 300 | 900 |
9 | 250 | 750 |
10 | 200 | 600 |
11 | 190 | 570 |
12 | 180 | 540 |
13 | 170 | 510 |
14 | 160 | 480 |
2021年は2位3位とも単独でしたので、それぞれ規定通りの2640万円が西郷真央に、2100円が西村優菜に支払われています。
では4位タイが堀琴音と金澤志奈のふたりの場合はどのように決めたのでしょうか?
この場合は、4位賞金の1800万円と5位賞金の1500万円の総額を二人で分けるということになります。
すなわち(1800+ 1500)÷2=1650となります。
同様に、5人タイの6位の場合は、
(1200+1050+900+750+600)÷5=900となり、ぴったり合います。
つまり賞金配分は、あらかじめ決まっていますが1名で確定している優勝者を除くと複数の選手がタイで同じ順位となる可能性があるため前もって発表できないということです。
しかし、公平性のため、配分方法はJLPGAで決められておりどの大会でも安心してプレーできるというわけです。
そうは言っても、1打の差は非常に大きく、昨年の例では、4位タイの-10が、1打差の-9で6位タイとなれば、750万円を失うことになったわけです。

国内の他大会の賞金と比較
2022年のJLPGAに記載されている2022年の女子国内ツアー38大会の賞金総額を比較しましょう。
開催期間 | トーナメント名 | 優勝者 | 賞金総額 |
---|---|---|---|
6月23日〜6月26日 | アース・モンダミンカップ | ¥300000000 | |
9月8日〜9月11日 | (公式競技)日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 | ¥200000000 | |
10月20日〜10月23日 | NOBUTA GROUP マスターズGC レディース | ¥200000000 | |
6月9日〜6月12日 | 宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント | 山下 美夢有 | ¥150000000 |
9月29日〜10月2日 | (公式競技)日本女子オープンゴルフ選手権) | ¥150000000 | |
3月3日〜3月6日 | 第35回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント | 西郷 真央 | ¥120000000 |
5月5日〜5月8日 | 公式競技 | 山下 美夢有 | ¥120000000 |
5月13日〜5月15日 | ほけんの窓口レディース | 渡邉 彩香 | ¥120000000 |
6月30日〜7月3日 | 資生堂 レディスオープン | ¥120000000 | |
7月21日〜7月24日 | 大東建託・いい部屋ネットレディス | ¥120000000 | |
11月24日〜11月27日 | (公式競技)JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ | ¥120000000 | |
3月18日〜3月20日 | Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント | 堀 琴音 | ¥100000000 |
3月25日〜3月27日 | アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2022 | 西郷 真央 | ¥100000000 |
3月31日〜4月3日 | ヤマハレディースオープン葛城 | 西郷 真央 | ¥100000000 |
4月8日〜4月10日 | 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン | 上田 桃子 | ¥100000000 |
4月15日〜4月17日 | KKT杯バンテリンレディスオープン | 植竹 希望 | ¥100000000 |
5月19日〜5月22日 | ブリヂストンレディスオープン | 西郷 真央 | ¥100000000 |
5月26日〜5月29日 | リゾートトラスト レディス | 小祝 さくら | ¥100000000 |
6月17日〜6月19日 | ニチレイレディス | 西村 優菜 | ¥100000000 |
7月7日〜7月10日 | ニッポンハムレディスクラシック | ¥100000000 | |
7月28日〜7月31日 | 楽天スーパーレディース | ¥100000000 | |
8月25日〜8月28日 | ニトリレディスゴルフトーナメント | ¥100000000 | |
9月2日〜9月4日 | アルペングループ創業50周年記念大会 ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント | ¥100000000 | |
9月16日〜9月18日 | 第53回住友生命Vitalityレディス 東海クラシック | ¥100000000 | |
10月7日〜10月9日 | スタンレーレディスゴルフトーナメント | ¥100000000 | |
10月14日〜10月16日 | 富士通レディース 2022 | ¥100000000 | |
11月11日〜11月13日 | 第38回伊藤園レディスゴルフトーナメント | ¥100000000 | |
11月17日〜11月20日 | 第41回大王製紙エリエールレディスオープン | ¥100000000 | |
6月3日〜6月5日 | リシャール・ミル ヨネックスレディスゴルフトーナメント2022 | 稲見 萌寧 | ¥90000000 |
8月5日〜8月7日 | 北海道 meiji カップ | ¥90000000 | |
3月11日〜3月13日 | 明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント | サイ ペイイン | ¥80000000 |
4月22日〜4月24日 | 40th フジサンケイレディスクラシック | 高橋 彩華 | ¥80000000 |
4月29日〜5月1日 | パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント | 西郷 真央 | ¥80000000 |
8月12日〜8月14日 | NEC軽井沢72ゴルフトーナメント | ¥80000000 | |
10月28日〜10月30日 | 樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント | ¥80000000 | |
9月23日〜9月25日 | 第49回ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント | ¥70000000 | |
8月19日〜8月21日 | CAT Ladies2022 | ¥60000000 | |
11月3日〜11月6日 | (USLPGAツアー競技)TOTO ジャパンクラシック | $2000000 |
(USLPGAツアー競技)TOTO ジャパンクラシック以外は、賞金は日本円で、TOTO ジャパンクラシックの200万ドルでも、円安の今1ドル135円と計算しても2.7億円となり、アースモンダミンカップの3億円には届きません。
公式競技の日本女子プロゴルフ選手権の2億円の上をゆく最高額となります。
優勝賞金は、優勝総額の18%と決まっていますので、優勝賞金で比較しても同様となります。

\ U-NEXTに登録して視聴する! / |
☆U-NEXT3つのポイント☆
|
アースモンダミンカップの賞金なぜ高い?
アース製薬大塚達也会長(当時社長)が2012年に、日本女子プロゴルフツアーに参入しました。
当時から高額大会でしたが、参入以降の賞金総額の推移は以下のとおり、10年で3倍となっています。
賞金総額
2022 300,000,000円
2021 300,000,000円
2020 240,000,000円
2019 200,000,000円
2018 180,000,000円
2017 180,000,000円
2016 140,000,000円
2015 140,000,000円
2014 140,000,000円
2013 140,000,000円
2012 100,000,000円
大塚達也会長のゴルフ女子プロの待遇改善への熱意
2012年社長任期の最後の年にツアー参入を決断した動機は、当時居酒屋でバイトしながら経費を稼がざるを得なかったゴルフ女子プロ全体の待遇を改善したいという思いが強かったそうです。
プロゴルフの場合、スポンサーがつかないと国内ツアーでも旅費、参加費など相当の費用がかかります。
米国の女子ツアーの賞金総額と比較するとまだまだ改善の余地があるという思いがあるようです。
2021年はコロナ禍であったが、207日ぶりの女子ゴルフ大会となるアース・モンダミン杯を非公開で開催し、JLPGAとタイアップして、無料のYoutubeでの配信、Zoom(ズーム)を通じた選手の記者会見など、様々な工夫で乗り切るなど情熱を傾けています。
女子ツアーが男子ツアーを上回る人気となった
「黄金世代」の畑岡や渋野や「プラチナ世代」笹生など、強い若手次々と現れ、米国ツアーにどんどん参戦し、成果を上げていきました。
センスの良いゴルフウエアを身にまとって華麗なショットで魅了する強くて美しい女子プロの存在は、企業にとっては十分なPR効果があり、ペイすると考えられます。

まとめ
わかりやすくまとめると
- アースモンダミンカップの賞金が高いのは、会長の熱意など2つの理由がある
- この10年のアースモンダミンカップの賞金総額の推移とともに、2022年開催の国内女子ツアー37大会と比較した
- タイとなった場合も含め賞金配分の決め方を、2021年を例に具体的に解説した
