過去最大となり、日本中にパニックを引き起こしたauの通信障害!
auの通信障害の補償はどうなると予測されるでしょう?
過去事例や補償条件を詳しく調べ一覧表として、しっかり考えました。

auの大規模通信障害の補償は?
Au(KDDI)の今回の大規模長時間通信障害の補償はどうなるのかに関心が集まっています。
障害が発生した経緯
設備の交換作業での不具合から7月2日未明に発生し、通話やデータ通信が利用しにくくなりました。
つながりにくくなった回線は個人・法人向けを合わせ最大3915万回線と、KDDIの総契約数約6200万回線の6割超に上る過去最大規模となり、発生から約62時間後の4日の午後4時になって、「現在、音声通話・データ通信含め全国的にほぼ回復しています」とKDDIは発表しました。
公共団体・企業活動への影響
気象庁 気温、降水量のデータを収集できない観測点が500に上った。
大垣共立銀行 利用できない店舗外ATM 190台に。
トヨタなどのコネクテッドカー(つながる車)のサービス(IoT機器向けサービス)
中部電力パワーグリッド 一部顧客の電力データ収集ができない
ヤマトホールディングス 宅配便の配送状況管理システム、配送車の運転手らと音声通信ができなくなった。
日本航空 空港での従業員用の一部の無線機が利用できなくなった
東京都 自宅療養中の新型コロナウイルス感染者のべ約240人と連絡が取れなくなった
JR貨物 コンテナの位置を把握する機器が使えなくなり全国の駅で列車が遅延した。
京成バス バスの現在地などの運行状況を示すシステムの一部が利用できなくなった。
セコム 見守りアプリが利用しづらい状態に
影響を受けた企業は最大で26万社とも言われています。
過去の大規模障害事例
これまで、3度の事例があります。
年 | 携帯事業者 | 障害時間 | 影響 | 内容 |
---|---|---|---|---|
2013年 | KDDI | 3日合計約35時間 | 最大64万人 | 通話やデータ通信が使えなかった |
2018年 | ソフトバンク | 4時間半 | 約3060万人 | 通話データ通信不可 |
2021年 | NTTドコモ | 最大29時間 | 延べ1290万人 | 通話データ通信利用しずらい |
2022年 | KDDI | 少なくとも62時間 | 最大3915万人 | 通話やデータ通信利用しずらい |
このうち、2018年のソフトバンクでは、「障害の生じた時間は4時間半で、全く利用できない状態が24時間以上連続しなかった」として、
2021年のNTTドコモの場合は、「通信サービスが全く利用できなかった状態は、2時間あまり」として「24時間以上停止した場合は返金する」との約款に基づき、いずれも、金銭的な補償はされませんでした。
2013年のKDDIの場合には、「料金から700円差し引く」金銭的な対応がされました。
詳しく見てゆきましょう。
2013年4月27日、および5月29日から5月30日にかけて、auの4G LTE対応機種においてデータ通信サービスおよび音声通信サービス等がご利用できなくなった。
2013年4月27日 データ通信サービス(6時間17分)客数エリア 最大約59万
5月29日 データ通信サービス(18時間43分) 客数エリア 最大約56万 音声通信サービス (2時間52分 )着信 8.6万人
5月30日 データ通信サービス(9時間58分) 客数エリア 最大約64万
いずれかの時間帯において、LTEデータ通信を全く利用できなかったお客、もしくは5月29日の障害発生時間帯において音声通信を利用できなかった客に対し、
通信料金の請求時に、請求額から700円(税抜)を減算する。
700円は、LTE加入者の基本使用料、ISP利用料、LTEパケット定額料の3日分相当を勘案して算出したと説明されています。
この事例で言いますと、故障は3日に分かれており、「24時間以上停止した場合」には相当しないように見えます。

補償内容の予想
KDDIの規約では、「通信サービスを全く利用できない状態」か「同程度の状態」が24時間以上続いた場合、損害賠償するとしているが、今回は「利用しづらい状況」としており、これに該当するか微妙なところです。
KDDIの記者会見では、「過去の例を踏襲するとは限らない。まず障害の原因を調査し、検討する」としていますので、2013年の事例をそのまま適用するとは限りません。
ただ、昨年のNTTドコモの障害をもとに、総務省の指示で、対策を完了していたはずにもかかわらず、過去にない大規模な障害を発生させ、個人だけでなく、多くの企業にも、影響を与えましたので、「24時間全く利用できないか同程度の状態」に該当しないから、補償は全くありませんでは済ませないのではと考えられます。
経済ジャーナリスト(井上学氏の見解、予測)
一般利用者:通信障害により携帯が使えなかった期間に対して補償することになる。月額使用料を日割り計算し、さらに詫び賃100円分程度を上乗せして、ポイント付与する方法が考えられます。ポイントにすれば、顧客をつなぎ留める効果もありますからね」
携帯電話の月額利用料金(端末代除く)の平均が4617円(2021年12月、MM総研の調査)とすれば、1日あたり150円、2日で300円、詫び賃100円を加えれば最大400円になります。
ポイント付与には反発が大きいことが予想されます。
他のキャリアーへの切り替えを無償にとの声もありますが、移転した他のキャリアーで同様の障害が起こらないとの保証はありません。
結局、各企業には契約に基づく補償を、個人には、2013年の事例を参考に、料金の減額に落ち着くのではと筆者は予想します。

補償についてのSNSの反応


ポイント付与でごまかすな😡😡


マジでさ、何なん?
飛んだ仕事の給料分、au補償してくれんの??
まとめ
わかりやすくまとめると
- auの通信障害の個人への補償は、停止時間換算の通信料金の減額に落ち着くと予想する
- 過去には3事例があったが24時間以上停止しなかったことを根拠に2事例では補償はなかった
- ポイント付与でごまかすな!他社への乗り換え補償を!などさまざまな意見が出ている

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