
ちょっと聞いてヨ!おもいっきり川口御成道味噌。
川口は江戸時代後期から醸造所が多くあり、味噌造りも盛んだったとさ。
あの新選組が京都を闊歩してたしてた時代には、川口の地域では味噌をめっちゃ作ってたってことですよね~?
そこから百年を超える月日が流れ、工業力が求められる時代となって味噌造りの文化や歴史は途絶えたそうな。
しかし、忘れられた味噌文化を復興すべく、川口の伝統を愛する人たちが川口御成道麦味噌を、再度作り始めた!
川口の魅力づくりにもなる、特有の味噌文化を次世代に繋げるべく、「川口御成道味噌」ここに復活。
その味噌を生産している”社会福祉法人ごきげんらいぶ”の岡野さんにお話を聞いてみました。
以下、インタビューです(「社会福祉法人ごきげんらいぶ」にて)
ー川口御成道麦味噌の特長とこだわっているところをお願いします
原材料には、埼玉県産もしくは国産の大豆やこうじ、こだわりの塩を使っています。
お味噌は一年間じっくり寝かして熟成させ、旨味がしっかり出てから出荷しています。
熟成をすると味がまろやかになり、旨味がしっかり出て来ます。
味噌の特長としては長期熟成によって濃い色がついており、味も辛口の方に分類されます。
ご年配の方は「懐かしい味だな」とおっしゃる方が多いです。
衛生面に細心の注意を払っていて、製造スペースの出入り口はエアーシャワーを完備して埃などが入らないようにしたり、金属検出機を使って異物が入らないように管理しています。
ー味噌は体にも良いと言われていますね
テレビでも放送していましたが、乳がんや胃がんの抑制効果や、脳卒中や高血圧に効果があるのではと言われています。

米味噌の方が一般的で麦味噌は独特の甘みがあります。
川口御成道味噌の麦味噌は全国的にも珍しい分類で、麦麹を使い長期熟成させているのが特徴です。
米味噌は熟成の年月を更にかけた三年味噌があるのですが、こちらは現在特別価格で販売しています。
川口の味噌は産業として盛んだったんですが、すたれてしまった経緯があって、味噌蔵さんや業者さんが沢山あったのが無くなってしまった。川口の歴史や文化を地元の人たちに大切にしてもらいたい想いもあります。
ー製造工程は
一回で160kg~200kgの仕込みをします。先ほども言いましたが、原材料には埼玉県産もしくは国産の大豆とこうじ、こだわりの塩を使っています。
仕込みの前日に材料の計量をしまして、大豆を洗って水に浸けておきます。
翌日の朝に大豆を蒸して四角い機械で冷まします。大豆を蒸すことでうまみや栄養を逃さず美味しい味噌ができます。
あとは容器にしっかりと隙間なく詰めて一年間熟成させます。
ー今後、予定していることは
komadoの方に協力していただいてパッケージを変更する予定があります。
Facebookや知り合いの方にアンケートを取るなどして、色々な方の意見を参考にしながら作っており、他県からも埼玉、特に川口市に来ていただいた方がお土産にしたくなるようなデザインにする予定です。
特にこれから、東京オリンピックもあるので幅広く気に入っていただけるデザインにします。
10月頃にはパッケージをリニューアルした川口御成道味噌が販売される予定です。
ー川口御成道麦味噌は何の料理に合うか
すったて(冷や汁)やだご汁や味噌うどんにもとっても合いますね。このお味噌とコチュジャンを混ぜて食べるのが美味しくてお勧めです。
お菓子にも風味が効いてアクセントになりますし、酒粕とも香りの相性が良いです。
面白い組み合わせでは、バニラアイスに川口御成道麦味噌を混ぜて食べるとすごく美味しいんですよ。
作り方はバニラアイスと混ぜて凍らせての繰り返しで、みたらしのような味になります。
私が最近気に入っているのはイングリッシュマフィンに、チキンや豚などのカツにキャベツを添えて味噌・コチュジャン・酒を混ぜたソースを絡めて食べるとこれがまたとっても美味しいです。
中華系のソースにも合いますから、川口御成道味噌はまだまだ美味しい物が作れそうな素材だと思います。
ー味噌造りに際してのエピソードがあれば
社会福祉法人として知的障害のある方が味噌造りに従事しています。
量りが得意だったり、力持ちの方、あるいは几帳面で綺麗に作業ができる方などそれぞれの個性を活かして、力を合わせてやっています。
量りが得意な方は、私なら10個もすれば嫌になってしまうような作業ですが、、一つの事にひたむきにやって200個を集中してやり遂げます。
川口御成道味噌を作って4年目になるんですが、最初の頃は職員の私たちも探り探りに味噌造りをやっていた状態でしたが、今では私たちが何も言わなくても率先してやっていただいております。
色々な作業をして、月日をかけて熟成させて、やっとお味噌が商品として世に出されます。
その並んでいる商品を見て製造した方の一人一人が喜んでいると思います。
これから、このお味噌を使った食べ方やメニューがどんどん発信されて川口で盛り上がればいいなと考えています。
川口特有の味噌、その先に。
川口の古くにあったアイデンティの一つである味噌造り。
この文化のおかげで美味しいお味噌を食べられるのはもちろん、障害のある方も含め地域は繋がり合い、地元や全国・世界に御成道味噌を広めるように団結することでお互いの人を支えあう、優しいコミュニティ形成にもなっていますね。
ザッツ川口では、川口御成道味噌を使ったフードをさらに特集して皆様にお伝えしたいと思います。
どちらのお店で川口御成道味噌が使われているか、皆様は知っていますかな・・?シリーズに乞うご期待!
社会福祉法人ごきげんらいぶ
埼玉県川口市大字西新井宿字北田1159-1(MAP)
☎048-290-3000